Inventor 2027 では、.NET ベースの Add-in 開発環境が更新され、.NET 10 ベースでの開発へ移行しています。
これに伴い、Inventor Add-in 開発でも Visual Studio 2026 を利用するケースが増えてくると考えられます。
一方で、現時点では Inventor SDK に含まれる一部ツールについて、まだ Visual Studio 2026 への対応が完全ではない状況が確認されています。
今回は、その中でも DeveloperTools.msi に関する現状について共有したいと思います。
現在確認されている状況
Inventor 2027 SDK に含まれるDeveloperTools.msiを Visual Studio 2026 環境で実行した場合、
“Could not find any version of Microsoft Visual Studio”
というメッセージが表示され、正常にセットアップを進めることができません。
これは、現在のところDeveloperTools.msiの Visual Studio 検出処理が VS2026 に対応していないためです。
背景
Inventor 2027 は .NET 10 ベースへ移行しています。
そのため、新規の .NET Add-in 開発では、基本的に Visual Studio 2026 を利用することになります。
一方で、Inventor SDK に含まれるDeveloperTools.msi は、Visual Studio 2022 世代を前提として作成されており、VS2026 の検出に対応していません。
その結果、現時点では:
- Inventor 本体は .NET 10 / VS2026 前提
- SDK 周辺ツールは VS2022 世代ベース
という、移行途中の状態となっています。
現時点のworkaround
暫定的な workaround は以下の様な形となります。
- Visual Studio 2022 環境でDeveloperTools.msi を実行
- インストールされた Project Template(VBInventorAddInTemplate2027.zip、VCSInventorAddInTemplate2027.zip) を VS2026 のテンプレートフォルダへコピーする
※テンプレートのフォルダは、Visual Studioの[ツール]-[オプション] メニュー から表示されるダイアログで、ツリーから、[プロジェクトとソリューション]-[場所]を選択すると表示される、ユーザプロジェクトテンプレートの場所 で確認が可能です。
ただし、現時点では VS2026でのAdd-in Wizardの動作については、十分な検証が完了していない状況となります。
移行期として見ると
今回の状況は、Inventor が .NET 10 ベースへ移行した一方で、SDK や周辺ツール側の更新がまだ追いついていない、という移行期特有の状態として見ることができます。
実際、Inventor ではこれまでも:
- RegFree Addin への移行とレジストリ登録アドインの廃止
- .NET Framework から .NET への移行
- AppDomain から AssemblyLoadContext への移行
- .NET 10 対応
など、段階的に開発基盤の更新が行われています。
そのため、Inventor 本体だけでなく、SDK・Wizard・テンプレート・周辺ツールについても、今後段階的に更新されていく可能性があります。
まとめ
Inventor 2027 の .NET Add-in 開発では、Visual Studio 2026 環境に関して、現時点でいくつか注意点があります。
現在確認されている内容として:
- DeveloperTools.msi が VS2026 を認識しない
- テンプレートの手動コピー等によるworkaround
- ただし VS2026 向けの正式検証は完了していない
という状況です。
Inventor 2027 は .NET 10 ベースへ移行していますが、SDK 周辺ツールについては、現時点ではまだ VS2026 への対応が追いついていない部分があるため、Visual Studio 2026 環境で Add-in 開発を行う場合には、この点にご注意ください。

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