Inventor 2027 API関連情報

今回の記事ではInventor 2027でのAPIおよび関連情報について、ご案内をしたいと思います。

Inventor 2027 SDKと日本語版Help

まず、Inventor 2027で、アドインモジュール等の開発に必要となるSDKおよびVisual Studio 用の.Net Wizardについては、「Inventor 2027 新規機能」にてご案内をしておりますので、こちらをご一読ください。

 

また、日本語版のAPI Helpについては、「日本語版 Inventor 2027 API プログラミング用ヘルプ」にてご案内をしておりますので、ダウロードして取得をしていただければと思います。

API Helpの「Inventor APIの新機能」では、Inventor 2027でのAPIの更新内容について記載されておりますので、是非一度ご確認ください。

 

 .NET 10への対応

Inventor 2027からは、2025、2026の .NET 8の後続バージョンであるソフトウェアフレームワーク.NET 10を採用しております。

既存のInventor 2024以前の SDKを用いた.NET Framework4.8 ベースのアドインプロジェクトは、.NETをターゲットフレームワークに変更する必要があります。

また、Inventor 2025、2026向けに開発した.NET 8ベースのアドインプロジェクトについても.NET 10をターゲットとしてリビルドすることを推奨いたします。

.NET Framework4.8 ベースのアドインプロジェクトを.NET 8へのVisual Studio プロジェクトへ移植する方法については、上述の日本語版のAPIヘルプ内の「.Net Framework ベースのプロジェクトを .Net に移植する」をご参照ください。

AssemblyLoadContext とアドインの依存関係について

Inventor 2025以降、.NET 8 ベースのアドイン開発では、外部ライブラリや NuGet パッケージを利用する際に、依存アセンブリのバージョン競合に注意が必要でした。

Inventor 2027では、この点に対応するため、アドインのアセンブリ読み込みコンテキストに関する設定が追加されています。具体的には、アドインマニフェストファイル(.addin)に UseInventorAssemblyContext タグを指定することで、Inventor がアドインのアセンブリ読み込みコンテキストを管理する挙動を利用できます。

この設定により、外部ライブラリを利用するアドインや、複数のアドインを同一環境で利用する場合に、依存アセンブリの競合を避けやすくなります。

一方で、Inventor 2025 / 2026 向けにも同じソースコードを利用したい場合や、従来どおりアドイン側で AssemblyLoadContext を管理したい場合には、互換性を考慮した実装が必要です。

そのため、Inventor 2027向けにアドインを開発・移行する場合には、.NET 10 への対応だけでなく、.addin ファイルの設定と依存ライブラリの読み込み方法についても確認しておくことをお勧めします。

 Inventor 2027におけるAPIの変更について

Inventor 2027では、大規模な新規APIの追加というよりも、.NET環境への移行後の基盤整備や、既存機能の拡張・安定性向上が中心となっています。

そのため、従来のInventor APIを利用したアドインやカスタマイズについては、基本的な開発スタイルが大きく変わるものではありませんが、実行環境(.NET)やアセンブリの扱いといった周辺部分については引き続き注意が必要です。

また、Autodesk Assistantなどの新機能により、API自体の機能が変わるというよりも、「APIの使われ方」が変化していく可能性がある点も、今後の開発において意識すべきポイントと考えられます。

VBA module for Inventor

InventorのAPIを用いたカスタムプログラムの開発に、Visual Basic for Applications (VBA)を利用することが出来ます。

本格的なアドインアプリケーションを開発する場合は、Visual Studioを用いたAddin開発を行うことをお勧めいたしますが、VBAを利用することでAPIの動作確認、プロトタイプの開発等を容易に行うことが出来ます。

Inventorから、VBAを利用するために必要なモジュールは以下のダウンロードサイトから取得が可能です。

 

レジストリ登録アドインの完全なリタイア

Inventor 2010で、レジストリ登録が不要なアドインが導入されて以降、ご案内をしておりましたがInventor のアドインを作成には、レジストリ登録が不要なRegfree形式で作成することを推奨しておりました。

Inventor 2022からは、レジストリ登録を行う形式で作成されたアドインは、Inventorの Add-Insマネージャ ダイアログに表示されなくなりましたが、回避手段としてレジストリキーを作成することで利用可能とする方法が提供されておりました。

Inventor 2024以降、完全にレジストリ登録が不要なアドインのみが利用可能となります。

レジストリ登録を行うアドインから、レジストリ登録が不要なアドインへの変換方法については「オンラインリファレンス」にてご案内をしております。

 

すべてのユーザとバージョンに依存するアドイン マニフェスト ファイル(.addin)の場所の変更

Inventor 2024以降、セキュリティ面を考慮し、すべてのユーザとバージョンに依存するアドインマニフェストファイルの場所が%ALLUSERSPROFILE%AutodeskInventor 20xxAddinsに代わり、%PROGRAMFILES%AutodeskInventor 20xxBinAddins に変更されました。

 

Inventor Apprentice Server

Inventorの関連製品として、InventorアプリケーションAPIのサブセットを提供するInventor Apprentice Serverがあります。Inventor Apprentice Serverは、無償で提供されInventorファイルへのアクセス(主に読み取り、一部書き込みが可能)ができるアプリケーションを開発することが出来ます。従来Inventor Apprentice ServerはInventor Professionalと共にインストールがされておりましたが、Inventor 2026よりInventor Apprentice Serverコンポーネントのレジストリフリー化が行われております。このため、カスタマイズプログラムからのInventor Apprentice Serverの利用にはInventor Apprentice Serverのインストールが必要となります。

Inventor 2027に対応するInventor Apprentice Server 2027はダウンロードサイトからダウンロードが可能です。

なお、Inventor 2023まで提供されておりましたInventor ViewはInventor 2023が最終リリースとなり、Inventor 2024以降は公開されません。

詳細については、以下URLのドキュメントを参照ください。

Autodesk® Inventor® View Replacement FAQ

 

今回の記事は以上となります。

By Takehiro Kato


Comments

Leave a Reply

Discover more from Autodesk Developer Blog

Subscribe now to keep reading and get access to the full archive.

Continue reading