AutoCAD 2013 での新機能

Windows XP のサポート切れにともなって、AutoCAD 2014 へのアップグレードを計画されている方が多いようです。その際に、現在お使いの AutoCAD バージョンから、最新の AutoCAD 2014 までの間に、そのような機能が追加されたのか、具体的に知りたいという要望が寄せられるようになっています。そこで、数回に渡って、AutoCAD 2010 から AutoCAD 2013 の各バージョンで追加や改善された新機能を、動画も含めて記載しておきたいと思います。

今回は、AutoCAD 2013 での機能についてダイジェストで紹介していきます。

AutoCADの新機能を比較した表。バージョン2010から2014までの各機能の有無を示している。

詳細は、下記のリンクから AutoCAD 2013 概説書(プレビュー ガイド)をご参照いただければと思います。

プロパティのキャンバス内プレビュー

オブジェクトやビューポートのプロパティを変更する際に、変更を適用する前にその結果を動的にプレビューできるようになりました。たとえば、オブジェクトを選択してから[プロパティ]パレットを使用して色を変更する場合、マウスカーソルを色リスト上や [色選択]ダイアログボックス内で移動すると、選択したオブジェクトの色が動的に変化します。プレビュー機能には、オブジェクトの透過性も、透過性の変更時に動的に適用されます。なお、[オプション]ダイアログの[選択]タブの[プロパティのプレビュー]オプションを使用して、プロパティのプレビュー動作をコントロールできます。

AutoCAD 2013のシンプルなユーザーインターフェースを備えた時計の3Dモデルのレンダリング.
AutoCAD 2013の画面に表示された車両のデザイン図面。中央に車が描かれ、周囲にはグリッド状のパターンが見える。

自動調整配列複写の強化

AutoCAD 2013 で強化された配列複写機能では、今までよりもすばやく簡単に、一定のパターンでオブジェクトを作成できます。矩形状に配列複写するオブジェクトを選択すると、オブジェクトが 3 行×4 列のグリッド状に表示されます。円形状配列の作成時には、中心を指定した時点で、選択したオブジェクトが完全な円形状のパターンで 6 個表示されます。パス配列複写するオブジェクトおよびパスを選択すると、オブジェクトがパスの全体長に沿って等間隔に表示されます。どのタイプの配列複写(矩形状、円形状、パス)でも、配列複写オブジェクトの多機能グリップにより、関連するプロパティを動的に編集できます。[Ctrl]を使用して、複数のオプションを持つグリップを循環できます。多機能グリップを使用する以外にも、コンテキストリボン タブ、さらにコマンドラインで配列複写の値を修正することが可能です。

AutoCAD 2013のユーザーインターフェース画面が表示されている。ツールバーやコマンドラインが含まれており、空の描画領域と簡略化されたオブジェクトが見える。

ハッチング エディタ

AutoCAD 2013 では、複数のハッチングオブジェクトをすばやく簡単に編集できるように強化されています。[ハッチングエディタ]コンテキストリボンタブは、複数のハッチングオブジェクトを選択したときでも自動的に表示されます。同様に、ハッチングエディタのコマンドラインバージョン(-HATCHEDIT[ハッチング編集]) を使用しているときも、同時編集のために複数のハッチングオブジェクトを選択できるようになりました。

AutoCAD 2013の図面編集画面を示す画像。様々な図形やライン、数値が表示されており、プロパティやツールバーが上部に配置されている。

3D モデルの図面化

AutoCAD 2013 では、モデルの図面化機能が大幅に強化されました。新しい[レイアウト]タブには、図面レイアウトやビューを作成、管理するための一般的なツール以外にも、モデルの図面化ツールが含まれています。[ビューを作成]パネルでは、図面ビューを作成するための、新しいツールや強化されたツールを利用できます。

断面ビュー

断面線を定義する点を指示することで、既存の図面ビューから断面ビューを作成します。コンテキストリボンタブから、深度やハッチングのコントロールを含む断面ビュー作成ツールに
簡単にアクセスできます。自動的に、断面識別子が適用され、これ以降断面ビューを作成するたび識別子が増加していきます。独自の識別子に変更することもできます。さらに、断面と尺度を識別するビューラベルを表示するようにすることもできます。断面のビューラベルの外観は、[レイアウト]リボンタブの[断面ビュースタイル]で決定します。定義済の断面ビュースタイルを選択したり、[断面ビュースタイル管理]を使用して独自のスタイルを定義することができます。

詳細ビュー

既存の図面ビューから詳細ビューを作成します。コンテキストリボン タブから、詳細ビュー作成ツールに簡単にアクセスできます。このツールにより、円形状または矩形状の境界を指定したり、境界の表示/非表示をコントロールしたり、スムーズやギザギザ形状のエッジを指定することもできます。自動的に、詳細ビュー識別子が適用され、これ以降詳細ビューを作成するたび識別子が増加していきます。独自の識別子が優先されるようにすることもできます。さらに、詳細ビューと尺度を識別するビューラベルも自動的に挿入されます。詳細ビューラベルの外観は、[レイアウト]タブの[詳細ビュースタイル]で決定します。定義済の詳細ビュースタイルを選択したり、[詳細ビュースタイル管理]を使用して独自のスタイルを定義することができます。

Autodesk 360 クラウドとの連携

新しい Autodesk 360 ツールは、Autodesk 360 リストとフォルダをWeb ブラウザに表示します。まだサインインしていない場合には、サインインを求めるプロンプトが表示されます。
Autodesk 360 は、AutoCAD の多くのファイル選択ダイアログボックスから使用することもできます。たとえば、ファイルを開いたり、保存したり、アタッチするときに、ダイアログボックスの左側の場所リストからクラウドに直接アクセスすることができます。

設定を同期

[設定を同期]ツールを使用すると、カスタム設定の同期の開始と停止を制御できます。カスタム設定の同期を停止すると、オンライン設定は保持されますが、更新されなくなります。設定を同期するように選択すると、ローカル設定とクラウドの設定が比較され、ローカル設定を使用するか、オンライン設定を使用するかを求めるプロンプトが表示されます。ローカル設定を選択すると、ローカル設定がクラウドにアップロードされます。オンライン設定を選択すると、設定がクラウドからダウンロードされます。

[設定を選択]ツールを使用して、カスタマイズの同期に含める設定項目を指定します。これには、オプション、カスタマイズファイル、プリンタサポートファイル、カスタムハッチングパターン、カスタム フォント、カスタムシェイプ、カスタム線種、ツールパレット、図面テンプレートを含めることができます。

クラウド レンダリング

[オンラインレンダリング]の新しいツールを使用して、AutoCAD の 3D モデルをクラウドでレンダリングできます。マテリアルの割り当て、光源と環境を設定、対象となる名前の付いたビューを作成したら、4 つの異なる品質のいずれかを指定して、3D モデルをレンダリングする準備ができます。レンダリングする3D モデルをクラウドに送信している間も、コンピュータでの作業を継続でき、レンダリングの準備が完了すると通知されます。

By Toshiaki Isezaki 

 


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