昨年、ChatGPT が広く知られたことで、いわゆる生成 AI が脚光を浴びています。AutoCAD をはじめとするオートデスク製品にも、数多く 機械学習/AI を使った機能が導入されています。設計者・デザイナーの意思決定が尊重しながら、特定のタスクや目的の達成を効果的に手助けします。

プレゼンテーション中のスピーカーが背景に 'AUTODESK AI' のロゴを示しているシーン。

オートデスク アシスタント

オートデスク アシスタントでは、自己学習のためのガイド サービス、あるいは、製品内から個々の要望に合ったサポートを見つけるためのオプションとして利用出来る AI を使った機能です。正確には AutoCAD 2023 の Update から導入された機能ですが、継続した改善が実施されています。

製品の使い方を学んだり、テクニカルサポートのヘルプを得る際に、製品ドキュメントだけでなく、Google 検索や YouTube などの外部リソースも含めたコンテンツを得られるようにした機能を提供します。大規模言語モデル(LLM)して、自然会話で最適な結果を得られることを目的としています。まずは、英語版からの導入になってしまいますが、今後の日本語版への反映に期待したいところです。

オートデスク アシスタントは、AutoCAD  ウィンドウの右上の情報センターで [オートデスク アシスタント] ボタンをクリックして呼び出すことが出来ます。質問に使用するキーワードやフレーズ、言い回しによって回答が変化する場合があります。

AutoCADの画面に表示されたオートデスクアシスタントのウィンドウ。ユーザーに質問を促すメッセージとサポートへのリンクが含まれている。

スマート ブロック: 変換

AutoCAD 2024 で導入されたスマートブロック に、新たに有益な機能が加わりました。AutoCAD 2025 は、機械学習によって選択したジオメトリで構成される複数のインスタンスを簡単にブロックに変換出来ます。

変換したいジオメトリを選択すると、AutoCAD は同じ類似インスタンス(反復形状)を図面内で検索してハイライト表示、その後、選択したジオメトリ、および見つかったインスタンスをブロックに変換します。

AutoCAD 2025で、同じ図形構成や形状のインスタンスを検出し、ブロックに変換できる機能のデモ画面

スマート ブロック: オブジェクト検出(テクニカル プレビュー機能)

AutoCAD 2025 には、機械学習を使用して図面全体をスキャンし、ブロックに変換できるオブジェクトを特定する建築平面図のオブジェクトに対して最適されたテクノロジー プレビューが含まれています。

ブロックに変換できるオブジェクトが検出された場合は、パレットに通知が表示されて、類似オブジェクトのグループを単一ブロックのインスタンスに変換することが出来ます。

AutoCAD の建築平面図におけるインスタンス検出機能のプレビュー画面。プライマリインスタンスと検出された類似インスタンスが強調表示され、右側には詳細情報パネルが表示されている。

プレビュー機能ということで、検出のレビュー中に間違ったセットやインスタンスが発生する可能性があります。そのような場合は、エラーとして [検出] ツールバーの [レポート] ボタンがら報告すると、機械学習サービスの全体的なパフォーマンスと精度を向上させることが出来ます。

AutoCADのエラーレポートウィンドウ、検出されたオブジェクトに関するメッセージが表示されている。

Autodesk Docs からマークアップを読み込んで同期

AutoCAD 2024 で導入されたマークアップの読み込みとマークアップ アシストの機能に加えて、Autodesk Docs から PDF マークアップ ファイルを接続できるようになりました。

Autodesk Docs にプッシュした PDF に Autodesk Docs 上でマークアップを書き込み、AutoCAD 側のトレース機能の「マークアップをトレースに読み込む」を使って PDF を同期すると、共有メンバーがマークアップを表示出来るようになります。PDF マークアップ ファイルは AutoCAD 図面に継続的に接続されているので、マークアップの変更を AutoCAD で変更を表示・確認することが出来ます。

AutoCADの画面で、共有スペースのマークアップが表示されたPDFファイルとそのAutoCAD内でのバージョンの比較を示す画像。

ハッチングの改善

HATCH[ハッチング]コマンドには、既存の境界ジオメトリを使用せずにハッチングを描画する便利なオプションが用意されています。ポリライン、円、長方形の描画オプションを使用して、指定したパスに沿って塗り潰し形状またはハッチングを作成出来るます。

設計図面におけるオフィスのレイアウト、受付エリアや家具が描かれたAutoCADのスクリーンショット。

Esri Maps

従来の Bing Map に加え、Esri Maps を使用して図面ファイルに地理的位置情報を割り当てることが出来るようになりました。

AutoCAD で位置設定オプションを示すメニュー、Esri Map と Bing Map からの選択肢が表示されている

利用可能な Esri ベースマップ スタイルは次の 5 つから選択可能です。

  • Esri OpenStreetMap
  • Esri イメージ
  • Esri ストリート
  • Esri ライト グレー
  • Esri ダーク グレー
複数のEsriマップスタイルが表示された画像。各マップにスタイル名が表示されている。

アクティビティ インサイト

アクティビティ インサイトは、AutoCAD 2024 で登場した機能で、図面ファイルを開いて作業するたびに、イベントを追跡、記録します。

AutoCAD 2025 では、図面履歴はアクティビティ インサイトに統合されて、サポートされている Autodesk Docs、Google Drive、OneDrive、Box、Dropbox などのクラウド ストレージに図面ファイルが保存されると、新しいバージョンが記録されるようになりました。[アクティビティ インサイト] パレットでバージョン アクティビティの [比較] をクリックすると、現在のバージョンと前バージョンの違いを表示します。

また、ファイルを開かずに図面のアクティビティを表示することもできます。[スタート] タブで [最近使用したファイル] をクリックし、図面を選択します。次に、縦のドット記号をクリックし、[アクティビティ インサイトを表示] を 選択して、ドッキングしたパレットに図面のアクティビティを表示します。

AutoCAD 2025のユーザーインターフェースが表示され、最近使用したファイルのリストが見える画面。

By Toshiaki Isezaki


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