AutoCAD Plant 3D 2026.2 アップデート:Python 3.13 へのアップグレードとアイソメ図機能の改善

AutoCAD Plant 3D 2026.2 には、開発者やインテグレーターが知っておくべきいくつかの変更が含まれています。最も大きな変更は、組み込みの Python ランタイムが Python 3.11 から Python 3.13.11 にアップグレードされた点です。このアップデートでは、カスタム Python スクリプトの開発環境も改善され、特定のフランジ構成におけるアイソメ図の継続注記の動作も修正されています。

Python 3.11 から 3.13.11 へ

Plant 3D 2026 および 2026.1 には Python 3.11 が搭載されていました。Plant 3D 2026.2 では、Python パッケージのセキュリティ対策の一環として、組み込みランタイムが Python 3.13.11 にアップグレードされています。

開発の過程では、Python 3.13 のより前のポイントリリースを経て、最終的に 2026.2 リリース向けに 3.13.11 に落ち着きました。インストール環境を検証する場合や、組み込みランタイムを対象にビルドする場合は、Python 3.13.11 を対象バージョン(ターゲット バージョン)としてください。

開発者がすべきこと

Plant 3D との連携機能が組み込みの Python ランタイムに依存している場合:

  • コンパイル済みの Python 拡張モジュールを、Python 3.13 の ABI(Application Binary Interface)に合わせて再コンパイルしてください。
  • Python 3.11 から 3.13 の間に削除または非推奨になった関数を使っていないか、C API の使用箇所を確認してください。たとえば、PyUnicode_AS_UNICODE() と PyUnicode_GET_SIZE() は Python 3.12 で削除され、Py_IgnoreEnvironmentFlag は Python 3.13 で非推奨になりました。
  • Python の初期化処理の手順を見直し、Python 3.12 と 3.13 で導入された変更に対応しているか確認してください。
  • Python 3.12 で標準ライブラリから削除された distutils に依存していないか確認してください。
  • pyconfig.h などの Python 構成ヘッダーの場所を、ハードコードされたパスで前提にしていないか確認してください。
  • Python との連携部分について、Plant 3D 2026.2 を対象とした回帰テストを実施してください。

Python の言語仕様と C API の変更点の全容については、Python 公式ドキュメントの「What’s New in Python 3.12」と「What’s New in Python 3.13」を参照してください。

カスタム Python スクリプト開発の改善

Plant 3D 2026.2 では、カスタム Python スクリプトの開発およびデバッグ環境も改善されています。

カスタム Python スクリプトを変更した場合、次回そのスクリプトを実行する際に Plant 3D が変更内容を反映するようになりました。スクリプトを変更するたびに Plant 3D を再起動して ARX モジュールを再ロードする必要はなくなりました。

エラー報告も改善されています。カスタム Python スクリプトの実行に失敗した場合、汎用的なエラーではなく実際の Python トレースバックが表示されるようになったため、スクリプトの問題を特定してトラブルシューティングしやすくなりました。

アイソメ図の継続注釈の動作

Plant 3D 2026.2 では、特定のフランジ構成における継続注釈の動作も修正されています。

Plant 3D 2026.1 以前のバージョンでは、フランジの接続点間の実質的な長さがゼロの場合、 COORD/CONT’D 注釈(Connected To 注釈とも呼ばれる)がフランジ接続部で欠落することがありました。

これは、例えば、スタブエンドとして使用されるスリップオンフランジや、ガスケットのないルーズフランジなどで発生する可能性があります。これらはよく報告されるシナリオですが、その挙動は特定のフランジの種類やカタログではなく、根本的な開口ポート検出に関連していました。

Plant 3D 2026.2 では、アイソメトリック開口ポート検出ロジックが更新され、フランジの種類に関わらず、これらの構成をより一貫して処理できるようになりました。

開発者がすべきこと

この修正に伴う API やインターフェースの変更はありません。

アイソメ図の後処理、検証、比較、または QA の自動化を管理している場合は、Plant 3D 2026.2 を対象に回帰テストを実施してください。特に、以前の「注記が表示されない」動作を前提に設計されている可能性のあるワークフローについては、基準を設定し直してください。

※ 本記事は Autodesk Developer Blog : AutoCAD Plant 3D 2026.2 Update: Python 3.13 Upgrade and Isometric Improvements から転写・意訳・補足したものです。

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