AutoCAD LT にない AutoCAD 機能:クラウドによる 3D の活用

前回、AutoCAD LT にない AutoCAD 機能:3D のブログ記事では、AutoCAD が持つ 3D 機能の概要をご案内しました。

AutoCAD 2021の3Dモデリングインターフェースを表示した画面。デスク上にシンプルな幾何学的な形状があり、背景には棚や壁が見える。上部にはツールバーが表示され、操作可能なアイコンが並んでいる。

AutoCAD でモデリングしたりインポートしたりした 3D 形状は、フォトリアルなレンダリング画像を作成したり、アニメーション動画を作成することが出来ます。ただ、それらを作成するための演算処理中は、お使いのコンピュータ リソースがほぼレンダリング処理に割り当てられてしまい、短くない時間、同じコンピュータでストレスなく他の作業をおこなうことが難しくなりがちです。

AutoCADのインターフェースが表示された室内の作業スペース。画面にはモデリングされたトラムが映し出されている。

そんな時に使えるのがクラウド レンダリング(Autodesk Rendering)の機能です。[3D モデリング] ワークスペースか [3D 基本] ワークスペースで表示される [ビジュアライズ] リボンタブの [レンダリング] パネルに起動ボタンが表示されます。

AutoCADのユーザーインターフェースで、"クラウドレンダリング"のボタンが表示されたリボンのスクリーンショット。

クラウド レンダリングは演算にクラウド リソースを利用するので、演算処理中もお使いのコンピュータ リソースは使用されず、ストレスなく他の作業をおこなうことが可能になります。クラウド レンダリングは、演算する内容によって、2022 年 3 月以降、従来のクラウド クレジットに替わって、Autodesk Flex トークンが消費されます。サブスクリプション契約があれば利用することが出来ますので、契約管理者の方に確認してみてください。

クラウド レンダリングには、単に静止イメージを生成するだけではなく、AutoCAD 本体にはない、さまざまな機能が用意されています。ここでは、簡単にそれら機能をご紹介しておきたいと思います。

AutoCADのクラウドレンダリング機能のインターフェースのスクリーンショット。各レンダリングオプションがラベルで示されています。

ターンテーブル」では、対象モデルを 360 度回転させて俯瞰するアニメーション動画、または、インタラクティブな HTML を、最大 36 コマで生成、ダウンロードすることが出来ます。

3Dモデルのフラワーファンが回転しているアニメーション

照度」では、指定した単位、範囲で照度をヒートマック表示する静止イメージを生成、ダウンロードすることが出来ます。

照度ヒートマップ表示の静止イメージ。部屋の内部が色分けされ、異なる照度のレベルが示されています。

日照シミュレーション」では、最小 15 分間隔で指定した時間内の日照(太陽光と影)の状態を動画にすることが可能です。

3Dモデルのクラウドレンダリングを示すアニメーションで、AutoCADの機能が視覚的に表示されている。

パノラマ」では、Web ブラウザ上のマウスカーソルの動きに合わせて周囲を俯瞰できる状態を生成、表示します。この画面には共有可能な URL、または、QA コードを生成してくれるので、他のユーザが持つコンピュータやスマートフォン、タブレットでも閲覧が可能になります。

そして「ステレオ パノラマ」では、簡易的な VR(バーチャル リアリティ)表示を提供します。スマートフォンで横向きに表示させれば、ジャイロセンサーによってスマートフォンの上下左右の動きに追従しながら、左右の視差を使った画面を表示させることが出来ます。Cardboard を使うと効果的です。

ジャイロセンサーの使用するには、スマートフォン側での許可が必要です。次の手順で許可をしてみてください。

QRコードと共有URLの生成画面を表示しているAutoCADのインターフェース、スマートフォンでのデバイス位置追跡の有効化を促す説明が含まれている

スマートフォンでこの記事をご覧いただいている方は、次の画像をタップすると、ステレオパノラマを表示することが出来ます。コンピュータでご覧いただいている方は、スマートフォンで画像内の QR コードを読み取ってみてください。表示の際にモデルの縦横比がおかしな場合は、ページの再読み込みで補正されるはずです。

3Dレンダリングが表示された室内のデザイン。壁に大きなスクリーンがあり、AutoCADのインターフェースが映し出されている。テーブルや椅子が配置された現代的な空間。右側にはQRコードが表示されている。
3Dモデリングされた電車の車内のレンダリング画像。赤い座席と木目調の床が見え、外の景色を映す窓が並んでいる。右側にはQRコードとスマートフォン用のリンク情報が表示されている。
QRコードをスキャンしてレンダリングリンクを開く方法を説明する画像

AutoCAD の 3D モデルをクラウド レンダリングで活用すると、さらにコンセプト モデル/デザインをさまざまな角度で表示していくことが出来るようになります。

By Toshiaki Isezaki

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