AutoCAD 2017 (含む、AutoCAD 2017 ベースの業種別製品)と AutoCAD LT 2017 に。通称 Update と呼ばれる機能更新モジュールがリリースされました。正式名は AutoCAD 2017.1 Update です。
Update には、従来の Service Pack(修正モジュール)が持っていた機能修正の内容に加えて、新機能が導入される点が大きく異なります。これは、AutoCAD 2017 のリリース時にご案内した AutoCAD 2017 の新機能 ~ その2 でご案内したコンセプトに基くものです。配信は、Subscription 契約をお持ちの方に Autodesk デスクトップ アプリ を介しておこなわれます。また、同様に Autodesk Accounts ページからもダウンロードしていただくことが出来ます。
Update のインストール
導入は至って簡単です。AutoCAD 2017 インストール済みでダウンロードして更新モジュールのインストーラを起動するだけです。特にオプション設定もないので、そのままインストールが完了するのを待ってください。

インストールが完了した AutoCAD 2017 を起動して、_VERNUM システム変数 が返すビルド番号が “N.212.0.0 (UNICODE)” と表示されれれば、AutoCAD が正常に 更新されたことになります。また、ABOUT コマンド で表示される [バージョン情報] ダイアログでは、製品のバージョンが AutoCAD 2017.1 Update と表示されるはずです。

Update のアンインストール
Update は AutoCAD 全体をアンインストールすることなく、個別にアンインストールすることが出来ます。不要な場合には、コントロールパネルから「プログラムと更新」にアクセスして、画面左手から「更新プログラムのアンインストール」を選択してください。Autodesk AutoCAD 2017 -Japanese Update 1 を選択してアンストールすることが出来ます。

新機能の確認
AutoCAD 2017 を起動すると、メニュー ボタンに赤い丸印が表示されて、新しく導入された機能や更新された機能を持っていることを知らせます。

マウスカーソルをボタンの上にホバーする(重ねる)ことで、新機能なのか、更新された機能かをツールチップの内容から判断することが可能です。


赤い丸印の表示は、AutoCAD 画面右上のヘルプ ボタン(?) ボタンからアクセスする [新機能をハイライト表示] メニュー非表示に設定することが出来ます。同じ設定変更は、システム変数 HIGHLIGHTNEW で切り替えることも出来ます。

AutoCAD 2017.1 Update の新機能
高解像度モニタ対応
AutoCAD 2017.1 では、高解像度モニタ環境でのダイアログボックス等の表示が改善されています。具体的には、[画層管理] パレット、コマンドライン ウィンドウ、[プロパティ] パレット、ファイル ナビゲーション ダイアログ ボックス、ピック ボックス カーソル、グリップ、View Cube、UCS アイコンなどの一般的なユーザ インタフェース要素は、Windows の表示スケールの設定に正しく調整されます。
次の画像は、画面解像度 2560×1440 の高解像度モニタ環境で Windows 10 のデスクトップ スケールを 200 %に上げて AutoCAD を利用した例です。AutoCAD 2017(ビルド番号 N.52.0.0)では一部のボタンが小さすぎたり、文字が重なり合ったりして、適切に表示されてないことがわかります。一方、Update を適用した AutoCAD 2017.1(ビルド番号 N.212.0.0)では、すべてのボタンと文字がバランス良く適切に表示されていることがわかります。
<デスクトップスケール 200 % で実行した AutoCAD 2017 上のパレット>
<デスクトップスケール 200 % で実行した AutoCAD 2017.1 上のパレット>
AutoCAD 2017.1 Update の更新機能
PDF 読み込み
従来の AutoCAD 2017 では、TrueType フォントの認識で出来ましたが、SHX フォントはジオメトリとしてしかインポート出来ませんでした(下図中段)。

PDF 図面を読み込む場合、英語フォントに限り、ファイル内に含まれているシェイプ フォント(SHX フォント)を認識させる PDFSHXTEXT コマンドが加わりました。この機能を利用することで、インポート指定した任意の PDF ファイル内の文字ジオメトリを、合致する SHX フォントを使用したマルチ テキスト オブジェクトに変換します(上図下段)。
PDFSHXTEXT コマンドの SE(設定) オプションによって、変換対象となる SHX フォントの種類や優先順位を変更することも出来ます。

TXT2MTXT コマンドも新設され、複数の TEXT オブジェクトを1つに結合することが出来るようになりました。ただし、この機能は Express Tools の扱いになっているため、コマンド プロンプト等に表示されるガイド メッセージが英語表記になってしまいます。
オブジェクトの選択
新設された SELECTIONOFFSCREEN システム変数を 1 に設定することで、従来、事前選択中に画面外に移動されたオブジェクトの選択状態も、選択セットに保持されます。
高品質ジオメトリの設定がオンの場合、どの線種のギャップ(線分間の隙間)も選択することができます。同様に、オブジェクト スナップでも使用可能です。
3D グラフィックス パフォーマンスの改善
レンダリング表示される表示スタイルで 3D オービットのパフォーマンスと信頼性が向上しました。特にエッジや面を含む多数の小さなブロックがあるモデルで向上しています。
セキュリティ
引き続き、内部ソフトウェア セキュリティが強化され、潜在的脆弱性が修正されています。
新しい AutoCAD 2017.1 Update の機能をご評価ください。
By Toshiaki Isezaki

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